過去10年間で最大規模の感染と言われている2025年のインフルエンザ。今年猛威を振るうインフルエンザは、例年とは何が違うのでしょうか?
2025年12月4日(木)放送の「林修の今知りたいでしょ!」を参考にまとめます。
2025年はインフルエンザの流行時期が早い!?
2025年は9月には既にインフルエンザの流行が始まっていた印象があります。
(「林修の今知りたいでしょ!」でも、例年だと11月下旬から一気にインフルエンザの感染数が増えますが、今年は9月下旬ごろから流行が始まっているとのナレーションがありました)

2025年にインフルエンザが早く流行した謎について、鎌田實先生1が教えてくれました。
2025年にインフルエンザが早く流行した要因
2025年にインフルエンザが早く流行した要因は主に3つ。
- 夏の猛暑
- コロナ禍のマスク
- 隠れインフルエンザ
- その他
1.夏の猛暑
異常な夏の暑さが特徴の2025年。
危険な暑さの中で、運動不足⇒免疫力低下という流れが起きたのではないかと考えられます。換気を伴わないエアコンの長時間使用で、換気不足が起き、ウイルスが活性化しやすかったことも考えられます。
2.コロナ禍のマスク
数年前のコロナ禍の時は、マスクのおかげでインフルエンザに罹る人も少なかった。言い換えると、その間に抵抗力が弱まっている人も多く、2025年に大流行が起きたと考えることもできます。
【インフルエンザ流行の落とし穴】伊沢くんが質問した「少しでも抵抗力が残っていたら大丈夫なのか?」これこそまさに、インフルエンザの落とし穴なのだそうです。
3.隠れインフルエンザ
「僕はインフルエンザに罹らないと決めた」「もう50年以上まったく罹っていない」と豪語する林先生。実はこのような人がインフルエンザを流行させる可能性もあると鎌田實先生が指摘します。それが「隠れインフルエンザ」。
隠れインフルエンザといって、抵抗力をちょっと持っている人が罹ると、罹ったこと自体を認識しない(弱い抗体を持っている⇒強い症状が現れない)ため、普段どおりの生活を送ってしまい、抵抗力を全く持たない人に感染を広めてしまう(爆発的に感染が広がる)危険性があるとのことです。
「50年以上まったく罹っていない」と自称する林先生でしたが、今でしょライブラリーを遡ってみると、2015年2月(当時49歳)に採取した血液検査で、「過去にインフルエンザに罹った形跡がある」と西村秀一先生(当時・仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長)から指摘を受けていました。
ワクチンを打った覚えも罹った覚えもないのに、なんと、全てのインフルエンザに対して抗体を持っていたのです。
| A(H1)型 | A(H3)型 | Bビクトリア系統 | B山形系統 |
|---|---|---|---|
| 抗体あり | 抗体あり | 抗体あり | 抗体あり |
- Q罹った記憶がないのに、抗体があるのは何故?
- A
本人が記憶がないだけで、ちょっとした熱や風邪症状はあったはず。実はそれがインフルエンザで、自覚がなかっただけと考えられる。
「『罹らない』と言ったところをカットしておいて欲しい」という発言までしっかり放送されてしまった林先生でした。(笑)
4.その他
「夏の猛暑」「コロナ禍のマスク」「隠れインフルエンザ」の他に考えられる要因として、早い時期に感染が始まり、周りがまだ予防接種を受けていない人が多い時期だったために爆発的に感染したことも考えられるそうです。
気温が急激に下がり、免疫力が下がっているのも関係するかもしれません。
流行が早い時期に始まると、終わるのも早いのでは??
例年なら11月下旬から3月まで流行するインフルエンザ。今年は9月下旬から流行しています。2ヵ月早く流行し始めたら、どうなる???
- Q(林先生の質問)早く始まったのなら、収束も早いのでは?
- A
そういうわけにはいかない!
最初はA型が流行して、どうもA型も2種類あったのではないかと言われている。そして、これからB型が流行し始めている。さらには、感染拡大しやすいと言われているA型(H3N2⇒サブクレードK)の変異株も日本国内で広がっています。
場合によっては、「1度感染したから終わり」ではなく、型が違うものに「2度3度かかる」可能性もあります。
やはり、全体が収束するまでに3月くらいまでかかるのではないかと言われています。
インフルエンザ対策
流行している間は特にしっかり感染対策に気をつけましょう!
免疫力UP!に役立つ方法
牡蠣の土手鍋
番組詳細
本記事は2025年12月4日(木)放送の林修の今知りたいでしょ!「冬の体を守る”最強の具材大発表SP」を参考に書きました。
| 番組名 | 林修の今知りたいでしょ! |
| 放送局 | テレビ朝日系列 |
| 放送日時 | 2025年12月4日(木)19:00〜21:54 |
| テーマ | 医師が実際に入れていた 冬の体を守る鍋の最強具材を大発表SP |
| 出演者 | 【MC】林修 【副担任】斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー) 【学級委員長】バカリズム 【学友】伊沢拓司 【ゲスト学友】磯山さやか、キムラ緑子、塚地武雅、伊集院光 【講師】鎌田實(諏訪中央病院 名誉院長) 生垣英之(いけがき皮膚科 院長) |
- 鎌田實先生(諏訪中央病院 名誉院長)
食生活の改善などで長野県を日本一の長寿県に導いた。 ↩︎


