本記事は2024年10月10日放送「林修の今知りたいでしょ!」(テレビ朝日)を参考に書きました。「9人の医師・専門家が教える!昭和の当たり前はもう古い!?令和の新常識BEST20」の放送回でした。
既に対策として取り組んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと待って!
令和の今、常識はどう変わったのか!?注目です!
マッサージは”してあげる側”も血圧が下がる
血流を良くするためにマッサージをするのは◎
教えてくれたのは、日本歯科大学内科客員教授の渡辺尚彦医師。
力を入れたり力を抜いたりを繰り返すと、血管が収縮拡張されて血流が一気によくなってきます。血管の内側の細胞から一炭化窒素NOが分泌され、血管が開き、血圧が下がります。
マッサージは自分でするだけでなくしてあげてもいい!
高血圧対策にご自身でセルフマッサージをする方もいらっしゃると思いますが・・・実はマッサージをする側も血圧が下がります。
さらに、マッサージをしてあげることで脳内に良い作用が!?
心臓血管外科医の榊原直樹先生(えどがわ在宅・透析クリニック)。
マッサージをしてあげることで脳内でも幸せホルモン・オキシトシンが分泌され血圧が下がります。まさにスキンシップと同じ効果が得られます。
力を込めて強く揉む必要はなく、軽く擦るだけでもポカポカ温かくなって効果があるそうです。
マッサージは自分のためにもなるんですね!「してあげる」ではなく「させてもらう」。お互いマッサージをしあえば、大切な人との絆も深まりそうですね!カップルの相性や夫婦仲を良い状態に保つためにもオススメです。
マッサージをする側にも、オキシトシンが分泌されます。オキシトシンは「ハッピーホルモン」とも呼ばれ、日常のストレスや不安の軽減、慢性の痛みの軽減、などに効果が期待できます。質のよい眠りに導いたり、免疫力にもよい影響を与えたりと嬉しい効果がたくさんあることが分かっています。過去のTV番組「世界一受けたい授業」(日本テレビ)の放送でも、実は「マッサージは、される側より、する側の方が幸せになれる」ということを科学的に証明していたことが印象深いです。オキシトシンを増やす方法には、他には、アロマで心地よい香りを嗅ぐ、美味しい物を食べる、好きな人の写真を見る、ペットと触れ合う(目を合わせるだけでもペット/飼い主ともにオキシトシン分泌)などがあります。
その他 高血圧対策の令和の新常識
減塩&減糖
高血圧対策には減塩&減糖の両方を注意すべき!
糖分をとるとインスリンというホルモンが分泌されて、腎臓から排出されるべきナトリウム(塩分)が排出されないため、体に溜まってしまい、高血圧になる可能性があります。
白砂糖の代わりにはちみつや黒砂糖を使うと、カリウムのおかげで血圧を下げる効果が期待できます。
高血圧といえば「塩分」制限のイメージだったので、意外すぎました!「糖分」は糖尿病対策のイメージだった・・・!
歯磨き(1日3回)
実は、高血圧に深く関係するのが歯周病!
歯周病のスペシャリスト・東京科学大学大学院教授、岩田隆紀先生によると、よく磨けている部類の方の歯ブラシだけだと6割しか磨けていない(=4割磨き残しがある)というデータもあるそうです。
大抵同じところを磨き残すので、そこだけどんどん歯周病が進んで行くこともありえます。
2022年にイタリアで発表された論文では、1日3回以上歯磨きをする人たちは、しない人たちに比べて高血圧になる確率が19%低かったといいます。
歯周病になると歯周病菌が血管に侵入し、血管が炎症を起こし硬くなり血圧が上昇、動脈硬化につながり、最終的に心筋梗塞のリスクが上がります。心筋梗塞を起こした人の血管から歯周病菌が見つかることもあるそうです。
1日3回の歯みがきが高血圧リスクを下げます。そして、磨き残しを減らす方法は歯間ブラシがオススメ。歯ブラシと歯間ブラシを併用すると約95%の歯の汚れを除去し、歯周病予防にとても効果があるそうです。
足ゆすり
昭和の時代にはダメと言われたアレ。最新の研究では高血圧対策に◎
足をゆするという行為はイメージがあまりよくないとされてきましたが、最新の研究では死亡リスクが減ると注目されています。
日本人は世界で最も座っている時間が長いです。1日8時間以上座って過ごし運動不足だと、肥満や糖尿病、心疾患のリスクが高く、死亡リスクが高くなります。
座りっぱなし/立ちっぱなしという状況は足の筋肉を使っていない状況なので、心臓に向かう血液の流れが生まれず、脚に血液が溜まって循環が悪くなってしまいます。
そこで、足をゆすりをすると、脚の筋肉は血管を揉む力がありますので、血管が揉まれることによって、静脈の流れが心臓に向かうようになります。血流がよくなると血圧が下がり死亡リスクが減ります。
イギリスの研究では足ゆすりをすると約30%死亡リスクが減ったという結果に。足ゆすりはしないよりはした方がいいが、より良いのは(いわゆる貧乏ゆすりではなく)3秒かけて大きくゆっくり動かすこと。
1時間に1回、1分間に20回×3分のペースで取り組むと◎
昼寝
30分以内の昼寝をすると血圧が下がる!
スペインなどで行われた調査では、昼寝を1日15~20分する人は全くしない人に比べて血圧が低いことが分かりました。
睡眠ととると副交感神経が働き、血管が広がり血圧が下がるという原理です。
ただ30分以上昼寝をしてしまうと昼寝をしない人より血圧が高いことが分かっています。長い昼寝になると深い睡眠に入ってしまうため、起床時に血圧が上昇してしまうのです。
昼寝はさぼっている印象が強かったのですが、実はパフォーマンス向上に貢献してくれるのですね!明日から心置きなく昼寝できる!!(笑)
ため息
ため息をすると血圧が下がる!
息を吸うことで肺が膨らみ副交感神経が働くため、血管が広がり、血圧が下がます。
「ため息は無意識のうちに自分をリラックスさせようとしている」が令和の常識だそうです。
「ため息をすると幸せが逃げる」というので極力しないように気をつけていたのに・・・!これからは我慢せずに思う存分ため息をついてリラックスに努めます!
【令和の新常識】高血圧対策まとめ
昭和の時代には常識として当たり前だった事柄がたくさん見直されています。
高血圧対策の新常識をまとめますと、
- マッサージは”してあげる側”も血圧が下がる
- 高血圧対策には減塩&減糖の両方を注意すべき!
- 歯磨きは1日3回
- 1時間に1回、1分間に20回×3分のペースで足ゆすり
- 30分以内の昼寝をすると血圧が下がる!
- ため息をすると血圧が下がる!
10月は血圧が上昇しやすく、心筋梗塞や脳出血などの死亡リスクが増加傾向にありますので、さっそく令和の新常識を取り入れて高血圧対策に取り組んでいきたいと思います!