三岐鉄道 北勢線|激レア「ナローゲージ」に乗って絶景めぐり♪

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見ると幸せな気分になれる電車♪

ドクターイエロー1じゃない方の黄色い珍しい電車に乗ってきました!

三岐鉄道 北勢線|激レア「ナローゲージ」

三岐鉄道 北勢線とは

西桑名駅は桑名駅に隣接している

三岐鉄道 北勢線は、三重県桑名市の西桑名駅から三重県いなべ市の阿下喜駅までを結ぶ路線で、全13駅。券売機も改札機もあるけど、ICカードは使えません2

沿線にある「めがね橋」と「ねじり橋」は、平成21年度 「土木学会選奨土木遺産」 に認定されました。撮り鉄さんたちにも人気のスポットです。

三岐鉄道 北勢線の線路のレール幅は762mmで、全国的にもとても珍しい「ナローゲージ(narrow gauge)」です。3

ナローゲージとは

ナロー(narrow)は「幅が狭い」ことを意味し、物理的な幅に対して使われる言葉ですが…どれほど狭いかというと、標準軸(standard gauge)1,435mmと比べてみれば一目瞭然。半分よりかろうじて大きいくらいの幅です。一目で「狭っ!」と分かるレベルです。

明らかに狭い!!

ちなみに、標準軸が1,435mmなのは、「世界で初めて実用化された英国の鉄道のレール幅が1,435mmだった」からということと関係が深そうです。

現代日本で標準軸1,435mmで走る路線というと、たとえば、新幹線。大手私鉄でも、関東だと京成と京急、関西だと大阪メトロ、近鉄4、京阪、阪急などが標準軸1,435mmを採用しています。九州なら西鉄の天神大牟田線などが標準軸1,435mmだそうですね。

京王電鉄5などは1372mm。JRの在来線の1,067mmと比べてみても、三岐鉄道 北勢線は7割ほどの幅しかありません。

幅が広い方が車体が安定するため、標準軸の方が、スピードを出しても揺れが少ないです。

三岐鉄道 北勢線は私が思っていた以上に揺れました。さすが762mm!真っ直ぐに見える場所でも揺れます。そして、特に大人が対面して座ると車内の狭さも際立ちます。(良い意味で)特別感ありあり!です。

阿下喜行きが東員駅で停車中に、進行方向から西桑名行きが来るのを撮ろうとカメラを構えていたら、まさかの「黄色じゃない電車」が来た件。これはこれでレアなんだけど…うん

来たのはコレ!「ヴィアティン三重」仕様!

「ヴィアティン三重」仕様にラッピングされた「VEERTIEN TRAIN」がやってきました!ヴィアティン三重は、三重県の桑名市、いなべ市、員弁郡東員町、桑名郡木曽岬町、三重郡菰野町・川越町・朝日町をホームタウンとする、日本フットボールリーグ(JFL)所属のサッカークラブ。Jリーグ加盟を目指すクラブの1つだそうです。

桑名市にある激レア踏切

西桑名第2号踏切道は、日本で唯一、3種類の線路幅を見られる激レア踏切。

桑名市を走る鉄道会社に着目してみると、

  • 近鉄 名古屋線が1,435mm(標準軌)
  • JR東海 関西線が1,067mm
  • 三岐鉄道 北勢線が762mm

3つのレール幅の違いを実感できるのは、日本で唯一、桑名市だけだそうです。(激レア!)

踏切の場所は、いなべ市が西桑名第2号踏切道位置図で分かりやすく紹介してくれています。少し離れたところにある、三崎跨線橋みさきこせんきょうから一望するのがオススメですよ♪

現地に行って、近鉄やJRの線路と見比べると、線路幅がとても狭いことが実感できますよ♪

三岐鉄道についておさらい

ユニークなローカル鉄道

三岐鉄道の路線には、富田駅(三重県四日市)と西藤原駅(三重県いなべ市)を結ぶ「三岐線」、近鉄富田駅と三岐線の三岐朝明信号場を結ぶ「近鉄連絡線6」、西桑名駅(三重県桑名市)と阿下喜駅(三重県いなべ市)を結ぶ「北勢線」があります。

三岐鉄道は、もともとは三岐線を岐阜県不破郡関ケ原町の関ヶ原駅付近までつなぐことを計画していたことから、三重県の「三」と岐阜県の「岐」で「三岐鉄道」との名前がついたそうです。(計画は中止になったため、三岐鉄道は全線、三重県内におさまっています)

ちなみに、三岐線と北勢線はどちらも同じ会社(三岐鉄道株式会社)が運行しているのに路線同士が接続していない珍しい鉄道です。まぁ、繋がっていたとしても線路幅が違うため走れないのですが・・・まぁ、とにかくとても変わってます。

しかも、三岐線・北勢線路線図を見てもらうと分かるとおり、2つの路線がほぼ平行するような形で伸びているんですよね。三里駅(三岐線)と楚原駅(北勢線)なんてめっちゃ近そう!

Google先生に聞くと

  • 三里駅(三岐線)から楚原駅(北勢線)へは国道421号経由で徒歩40分(2.8km)
  • 伊勢治田駅(三岐線)から麻生田駅(北勢線)も県道609号経由で徒歩45分(3.2km)
  • 東藤原駅(三岐線)から阿下喜駅(北勢線)も巡見街道と県道5号経由で徒歩41分(3.0km)
  • 西野尻駅(三岐線)から阿下喜駅(北勢線)も県道614号経由で徒歩51分 (3.8km)
  • 西藤原駅(三岐線)から阿下喜駅(北勢線)ですら県道614号経由で徒歩1時間9分(5.2km)

路線同士が接続していないのも、ほぼ平行に走っているのも、線路幅が違うのも、そもそも北勢線の方が元は違う鉄道会社(近鉄=近畿日本鉄道株式会社)の路線だったことに理由がありそうです。北勢線は赤字路線であることを理由に廃線/バス転換が検討されたとき、自治体の希望を受け、2003年に三岐鉄道に移管されました。

沿線には見どころがたくさんあるため、「三岐鉄道1乗り放題パス」を最大限活用して是非制覇したいところなのですが、ただでさえ本数の少ないローカル線なのに、路線同士が繋がっていないため大変難しい・・・いっそのこと、終点まで行ったら、もう一方の端っこの駅まで歩いて移動する方式の方が効率よく全区間乗車できそう・・・Google先生が西藤原と阿下喜の間を徒歩1時間9分で移動できるって言ってますし・・・

明日(2024年10月13日)から販売のED451号機復元塗装記念クリアファイル(400円・限定500枚)が欲しい・・・

楚原れんげさんも可愛い♪

鉄道むすめ「楚原そはられんげ」の名前の由来は、いなべ市にある「楚原駅」と桑名市にある「蓮花寺駅」から。ちなみに、勤務地は東員町の「東員駅」。

北勢線は沿線の風景も素敵♪

三岐鉄道 北勢線の沿線はインスタ映えする風景がたくさんあります。

黄色の車両がお花畑の風景に映えてとても綺麗♪

季節ごとに違った風景が楽しめるので、デートにもオススメです。

その他 今日2024年10月12日の出来事

鉄道の日(10月14日)に一番近い土曜日だからか、鉄道に関するイベントや報道も多かったです。

  • ドクターイエローの体験乗車会
  • ローカル線応援博士ちゃん

ドクターイエローの体験乗車会

ドクターイエローとひまわり畑

ドクターイエローの体験乗車会が行われた今日2024年10月12日。

私は混雑を避けてドクターイエローの見物には行かなかったけれど、別の黄色の電車を楽しめて良かったです♪(思っていた以上にたくさん楽しめました!)

ちなみに「ドクターイエロー」は、東海道・山陽新幹線の線路上を走行しながら、線路や設備をチェックするJR東海の検査用車両で、JR東海のドクターイエローは来年1月に引退することが既に発表されています。72024年10月12日のドクターイエロー体験乗車会の抽選倍率は170倍以上(50人の定員に対して8869人が応募)だったそうです。

「走っている姿を見れるのが最後」というわけではない(2025年1月までまだチャンスがある)ので、今日はドクターイエローの見物には行きませんでした。

実は、在来線にもドクターイエローのように「お医者さん」の役割を果たす車両が存在します。そのひとつが「ドクター東海」と呼ばれて活躍しています。こちらも車体は黄色です。

今年は東海道新幹線60周年!10月14日鉄道の日放送のQさま!!「スゴい新幹線ベスト10」ではドクターイエローが3位で紹介されました。

ローカル線応援博士ちゃん

今日の「博士ちゃん」8は『ローカル線応援博士ちゃん』。

ローカル線を愛するあまり路線が赤字から脱却する方法を自ら考え全力で応援する博士ちゃんが紹介されました。角田淳紘つのだあつひろくん(10)です。

彼はローカル線をこよなく愛し、地元を走る「只見線9」を救うために一人で行動し始め、「只見線こども会議」を発起。今や多くの人を巻き込んだ一大プロジェクトにまで発展させてしまったスーパー小学生なんです!家族も淳紘くんの「只見線をずっと走らせたい」という思いに共感し、活動を積極的にサポートして応援を続けています。

ちなみに、淳紘くんの将来の夢は、只見線の運転士になることです。彼は幼い頃から電車に魅了され、只見線が走り続けることを願い、そのために活動を続けています。

  • 和歌山電鐵の「たま駅長」
  • 会津鉄道の「お座トロ展望列車10

など赤字路線から黒字路線に転換した鉄道会社についても学び、全国の”存続が危ぶまれる(?)”赤字路線についても応援しています。

そんな淳紘くんが、全国のローカル線のうち、目からウロコの逆転アイディアで風向きを変えた鉄道事業者を4つピックアップし教えてくれました。「可能性があるんだったら”できない”ではなく頑張る」という言葉が良かったです。

陸鉄道162回も鹿と衝突したことを逆転発想して、ナイトサファリ感がある「ナイトジャングルトレイン」
三陸鉄道はユニークな企画列車が多いが、失敗した企画列車もある。(笑)
「ウミネコの餌付け列車」…ウミネコが来なかった
「アスレチックトレイン」…車内で筋トレ??応募者が2人しかいなかった
JR九州・指宿枕崎線「指宿のたまて箱」
浦島太郎伝説を取り入れたファンタジー列車。
列車をたまて箱に見立て、ドアが開く時、白いミストが出る(※浴びてもおじいさんにはなりません!)
JR四国・予土線四国・予土線おもしろ3兄弟
【長男】「しまんトロッコ」
【次男】かっぱ伝説をモチーフにした「海洋堂ホビートレインかっぱうようよ
外観だけではなく、中身もかっぱ。かっぱが乗っている!
警笛の音もかっぱの鳴き声で個性的(怖っ!)
【三男】初代新幹線の0系をモチーフにした「鉄道ホビートレイン」
四国には新幹線が走っていないことを逆転発想に使った自虐アイディア!大成功!
高千穂あまてらす鉄道逆転中の逆転!
旧高千穂鉄道高千穂線の路線を利用。
高千穂線は絶景を走る列車として人気だったが、台風で被災し2つの橋が流失(被害総額26億円)⇒復旧・運行再開を断念し、全線廃止となった。
既に廃線になっていて列車が走っていないにも関わらず、年間11万人が訪れる。
グランドスーパーカート(ディーゼルエンジンで走る屋根のない車両:遊具扱い)が列車の代わりにある。
トンネルの中のイルミネーションがすごかった!
日本一の絶景!日本国内に現存する鉄道橋の中で高さ日本一!(最高地点で停止し、絶景を楽しませてくれる)

逆転アイディアクイズで、三陸鉄道の「山で全然景色が変わり映えしない」「夜は何も見えない」を逆転発想させて何を目玉にしたかを問うた時、芦田愛菜ちゃんが「怪談」と言ったのもアイディアとして面白かったです。

参考コンテンツ

まとめ

今日は、日本国内に3社4路線しかないナローゲージ路線のひとつ、三岐鉄道北勢線をご紹介しました。

北勢線は線路幅762mmの路線で、国内では三岐鉄道を含めて3事業者にしかない珍しい「ナローゲージ」です。他の私鉄やJRとは異なる乗り心地が楽しめます。また、古い車両も魅力的です。

そして、終点の阿下喜あげき駅には軽便鉄道博物館があります。

しかも、北勢線の終着駅でもある阿下喜駅は、ナローゲージ路線の日本最西端の駅です。近くに、赤ちゃんから高齢者まで老若男女問わず楽しめるアルカリ性天然温泉もあるので癒しもバッチリです♪

三岐鉄道 北勢線は、ローカル線を応援したい方、歴史好きな方、お花が好きな方、昭和レトロが大好きな方にもオススメですよ♪

とっても楽しかったよ♪
良い思い出がたくさん出来ました!

三岐鉄道 北勢線の魅力をもっと知りたい方は、北勢線事業運営協議会のサイトをご覧になると良いと思います。駅ごとに詳細がまとめられていて、駅によってはおすすめスポットが写真付きでとても詳しく紹介されています。(たとえば、北勢線の和駅は、起点から7kmで7番目にある駅で「7」が重なる縁起が良い777スリーセブン駅とか面白いです!)きっと現地に行きたくなるはず♪

素敵な景色を眺めながら散策を楽しみたい方は、北勢線の魅力を探る会北勢線沿線マップもオススメです!

【おまけ】

赤くない「止まれ」標識発見!!!と思ったら「色が剥げた(色褪せた)だけじゃん」とツッコミを受けた件。いいじゃん、些細なことに喜べる方が幸せじゃない??

  1. 鉄道ファンなどの間では「見かけると幸せが訪れる」と大人気の検査用車両。夜間でも目立ちやすいよう車体は黄色。10日に1度のペースで運行し、東京-博多の約1100キロを2日間で往復しながら線路や設備の点検を行っているため、「新幹線のお医者さん」とも呼ばれる。一般客は乗車できず時刻表も公式には公表されていない。(ファンによるダイヤ予測サイトはある) ↩︎
  2. 他のローカル線と比べると、改札機とかきちんと配備されててすごい!!と思うくらいです。養老鉄道なんて、大垣駅ですら駅員さんが手動で切符を回収してますし・・・ ↩︎
  3. 762mmゲージの鉄道路線は、三岐鉄道 北勢線の他には、四日市あすなろう鉄道(内部線・八王子線)と黒部峡谷鉄道(トロッコ)しか現存していません。その意味では、鉄道史上、貴重な文化的遺産です。ナローゲージは「軽便鉄道」とも呼ばれます。 ↩︎
  4. 一部路線を除く。南大阪線以外は1,435mm ↩︎
  5. 井の頭線を除く ↩︎
  6. 近鉄連絡線(富田駅~三岐朝明信号場)を走る列車は貨物列車のみ ↩︎
  7. 老朽化などを理由に、JR東海の車両は2025年1月、JR西日本の車両は2027年を目途に運行を終了⇒引退。ドクターイエロー引退後の検査は「のぞみ」などとして運行中の車両「N700S」に専用の機器を取り付けて行われる見通し。JR東海「ドクターイエロー(T4編成)の引退について」でも「N700Sに導入される営業車検測機能により代替される予定です」と明記されています。(=検査専用の後継車両は投入しない↩︎
  8. サンドウィッチマンと芦田愛菜の博士ちゃん(TV朝日)2024年10月12日(土) 18:56 〜 20:00放送。日本全国で消えつつあるものを愛するSP。『ローカル線応援博士ちゃん』と同日放送で『古き良き信号を愛する博士ちゃん兄弟』も取り上げられました。 ↩︎
  9. 只見線は、会津若松駅(福島県会津若松市)と小出駅(新潟県魚沼市)を結ぶ、JR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)の鉄道路線。2011年に起きた「新潟・福島豪雨」の影響で一部区間が長らく不通となっていました。2022年に全線再開したのですが、乗客数の減少により依然として大きな赤字問題を抱えているのです。 ↩︎
  10. 「お座敷席」「トロッコ席」「展望席」 ↩︎
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