今や、冷凍食品は食卓に欠かせない時代に!
コロナ禍以降、ライフスタイルの大きな変化によって、冷凍食品を購入する人が年々増加し、去年の冷凍食品の消費額は、なんと1兆円を超えたといいます。
しかも、冷凍技術の向上により、ただ美味しくて便利なだけじゃない、知られざる健康・美容効果がある冷凍食品が次々と誕生!
そんな冷凍食品事情を『ホンマでっか!?TV』の評論家軍団が教えてくれました。

自炊よりも栄養がとれてダイエットにまで有効かもしれない、冷凍食品の健康効果に注目です!!
冷凍食品の美容・健康効果
「冷凍食品は栄養価が低い」というのはもう過去の話!
冷凍食品は栄養価が低いイメージがつきまといがちですが、実は、冷凍技術の進歩によって、栄養を保ったまま冷凍することが可能になって、進化しているのだそう。
生野菜よりも冷凍野菜の方がビタミンが多く含まれていることがある!?
評論家によると「生野菜よりも冷凍野菜の方がビタミンが多く含まれていることがある」といいます。
農家から出荷して、流通にのって、スーパーで売られて、家庭で冷蔵庫に保管して、調理して…と、食卓に並ぶまでの間に結構な日数がかかりますが、冷凍食品ならすぐに加工されるので栄養価が一定に保たれます。
たとえば、ほうれん草など劣化しやすい野菜だと、常温保存だと2日でビタミンCがかなり激減してしまうところ、冷凍することで一定に保たれて、生野菜で食べるよりも多くのビタミンをとることができるのだそうです。
最近の冷凍技術はすごい!
ブランチング(冷凍技術)…鮮度を保つための技術。表面だけ熱した後、-30℃や-40℃で急速冷凍する技術。栄養価も色合いも失われずに保たれたまま保存することが出来る。
梶本修身先生「子どもの頃、エビフライとか、コロッケ・唐揚げなど脂っこいものが多くて、健康に良くないイメージがあったじゃないですか?しかし今、機能性が非常に高められて…」
生の食材よりも冷凍食品の方がダイエットに成功しやすい!?
梶本修身先生曰く、「生の食材よりも冷凍食品の方がダイエットに成功しやすいということが分かった」。
イリノイ大学の研究で、肥満体型の人に異なる食事制限をかけて8週間追跡調査したところ、減量できた体重にかなり差が出たそうです。
- ダイエットメニューを提供して自炊してもらった群…5.1kg減
- 冷凍食品のみを食べてもらった群…7.4kg減
冷凍食品だと量が決まっていて、
などの要素がダイエットに役立つようです。
塩分を気にしている人にオススメの冷凍食品!?
菊池真由子先生「ニッスイのまんぞくプレート ふっくらごはんと豚肉生姜焼き」
- Qおかずとご飯と解凍時間が違うはずなのに、パッケージが同じ&温めあがったときにどちらも美味しいのは何故?
- A
まさにそれが冷凍技術の発達を表している。
炊き立てのご飯と炊飯器で保温して何時間か経ったご飯に違いがあるように、(「どうやったら美味しくなるか」を逆算して)解凍したときに美味しくなるように計算して作られている。
「ご飯がふっくらしている理由は、直火によって、熱が均一に伝わるから。一粒一粒がふっくら炊きあがる」と話すのは、玉利紗綾香先生。栄養学を教える傍ら、冷凍食品を2000種類以上食べてきたという冷凍食品マニアです。
ちなみに、この「ニッスイのまんぞくプレート ふっくらごはんと豚肉生姜焼き」をスタジオ試食中、ブラマヨ吉田さんが「実家のご飯より美味しい」とコメントしていました。
鮮度のいい鱈を急速冷凍して美味しさを保っている!?
「ニッスイ まんぞくプレート ふっくらごはんとたらと野菜の黒酢あん」の鱈は、(魚は時間が経つとすぐに劣化してしまうため、)水揚げしてすぐに加工して急速冷凍することで、鮮度や美味しさを保っています。⇒解凍しても鱈の身がパサつかず、ふっくらしています。
- Q解凍したとき、お酢って飛びませんか?
- A
食べたときの食感や風味を想定して、何度も何度も研究を重ねて商品化しているため、美味しい状態で食べられます。
ワンプレートの冷食市場は5年で約7倍に!?
牛窪恵先生によると、ワンプレートの冷食市場は、市場規模が1年前に比べて2倍に伸びていて、5年前と比べると約7倍なのだそうです。(2024年の市場規模は130億円)
一人暮らしの方で、鍋・皿・コップすら持たない人が増えていて、冷凍食品なら食器もいらないため、簡単だし、全部一気に出来るので、調理時間の面でも買い物時間の面でも「タイパ」が良く、人気。
冷凍食品を買うと余計な買い物をしなくなる!?
冷凍食品を買うと、心理的に、溶けることが心配で、「溶ける前に買い物を終えて帰りたい」という心理が働きます。そのため、無駄な買い物もなく、節約にもつながります。
冷凍食品の中には、アレルギー対応商品も存在しているので、安心安全。(アレルギー対応のワンプレートタイプ冷凍食品なら、1個1個パッケージを裏返してチェックする必要がないため非常に簡単!)
お皿なども必要なくなるので、タイパを重視する若者にも人気です。
ワンプレートの冷凍食品が医療介護現場で大活躍!?
梶本修身先生が言うには「冷凍する技術もすごいけれぼも、解凍して食べるまでの技術もすごい!」
医療介護現場でも、ワンプレートタイプの冷凍食品がとても普及しているそうです。(今までだったら、一品ずつそれぞれ温めて盛り付けして提供していたのが、すごく手間だった。アレルゲンの問題もあるし、糖尿病食とか減塩食とかもあって面倒くさかった⇒ワンプレートなら手間なく均一の温度で美味しい状態で提供できるので◎)
ワンプレートを冷凍庫から出してそのままレンチンするだけなので簡単。衛生的だし良い事づくめで今や医療介護現場ではワンプレートが主流になっているそうです。
- Q栄養面で大丈夫なの?
- A
今や、冷凍の完全食があるくらい、栄養バランスも配慮されています。色々なものを自分で用意して食べるよりも、むしろ栄養価が高いケースもあるようです。
ここで何故か「あおつぶ」の話に・・・「兼近にもらえ!あおつぶ」
「この番組でモロヘイヤが良いと聞いて買った」と兼近さんが明かしていました。
小杉さん「あおつぶ知らん人間にはワケ分からへん」「あおつぶって何やねん!冷凍のモロヘイヤでいいやんか!」
冷凍の野菜・果物を食べている人は栄養バランスが良い!?
梶本修身先生はよくきざみねぎの冷凍食品を利用しているそう。
ねぎの束を買ってきて切って使うのは面倒くさいけれど、冷凍食品のきざみねぎを使えばちょい足しにちょうど良い。
ねぎを足したくなるようなもの(例えば冷奴やそば・うどんなど)は、もともと栄養に偏りがあってビタミンなどが少ないため、ちょっと足すだけでも価値がある=ねぎを足すという些細な行動が栄養バランスの差につながりやすい・・・とのことでした。
このように少し足すだけで、健康・栄養バランスが良くなるそうです。
アメリカで16431人を対象にした調査で、「日頃から冷凍野菜・果物を食べている人の方が、そうでない人よりも健康・栄養バランスが良い」ということが分かっているそうです。
冷凍野菜・果物を摂っている人の平均BMI(肥満度)は低い!?
意外にも、冷凍果物・野菜を摂っている人の方が平均BMI(肥満度)が低い傾向にあるそうです。
梶本修身先生曰く、特に果物は傷みやすく、「腐る前に、美味しいうちに食べよう」と思うと、多少無理があっても、ついつい食べすぎてしまう。
一方で、冷凍果物なら、1個だけを解凍して美味しい状態で食べることができるため、心から食べたいと思う量だけを食べるので、食べすぎにはなりにくい。
その積み重ねが肥満度の差にも影響しているとのことでした。
ここで、日本の食品冷凍学の第一人者、数多くの冷凍技術を監修した冷凍学博士・鈴木徹先生が登場!!
レンジで温める時間を想定して冷凍前の調理時間を調整?
鈴木徹先生「急速冷凍の技術のおかげもあるけれど、その冷凍前の調理技術が大事」。
「調理してから冷凍するとシャキシャキ感がなくなるため、(解凍時に加熱することを考えて)冷凍前の調理の段階ではちょっとしか加熱しない」「電子レンジで温めたときにちょうど良くなるように作る」そういう技術も使われています。
とはいえ、せっかく美味しく作っても、急速冷凍の技術がないと、美味しさが損なわれてしまうため、調理技術も冷凍技術もどちらも大事です。
強力な冷風を吹き付けて急速冷凍している!?
「実際は、業務用でものすごく大量に作るため、その場合は強力な風を当てて冷やしている」と鈴木徹先生。
上下のノズルからジェット噴流を吹きかけ、ターゲットを絞って挟み撃ちで急速冷凍しているのだそうです。
- Qそのうち家庭用で出来ますか?
- A
ものすごく高くなっちゃう。さんまさんだったら買えるかもしれない。
さんまさん「急速冷凍したろ。頭冷やさなあかん時とかある」
冷凍技術向上のきっかけは漁港の氷!?
氷をストックするための大きな冷蔵庫のお話。
- Qもともと冷凍技術はどういうものから始まった?
- A
氷を作る技術から。
漁港とか、魚を獲った後に冷やしたい=氷を作らなければならない&作った氷をストックしなければならないというところからスタート。
冷凍技術が水産業から始まっている名残で、ニッスイ(※魚を獲る会社)とかニチレイ(※前身が冷蔵庫の会社)の冷凍食品がスゴイ!これらの会社が調理冷食を始めたところから冷凍技術がどんどん急激に発展している。
当時は、作れても運べない(家庭には冷蔵庫や冷凍庫なんて当然ないし、小売店にもない)⇒国が推奨して「コールドチェーン」(製造元から小売店、家庭まで全部をコールド=低温でつなぐために冷凍技術を開発した)
さんまさん「冷凍技術の発展スピードが速すぎる」「我々の小さい頃は氷屋さんがリアカーを引いてやってきて、ノコギリで切って各家庭に氷を売っていた」
磯野貴理子さん「子どもの頃、お弁当に冷凍食品なんて入っていなかった」
生姜はすりおろしてから冷凍⇒ポカポカ成分に変わる!?
桐村里紗先生(腸活)。
冷凍する方がメリットがある食品がいくつかあります。その1つが生姜。
女性の場合、体を温めるために生姜を食べる人が多いと思うので、是非覚えておいて欲しい情報です。生姜を冷凍すると、身体の中から温める成分に変わります。「私、すごい冷え性なんですよ」という磯野貴理子さんも飛びついていました。
トマトは冷凍して調理すると吸収率が2倍にアップ!?
「同じように、トマトも買ったら一旦冷凍して、凍らせてから熱を加えて調理すると良い」と話すのは梶本修身先生。
リコピンは細胞壁の中にあるため、吸収されにくい。(せいぜい吸収率10%)
そのため、冷凍して細胞壁を壊し、リコピンが外に出やすくした後、油調理をすると少なくとも吸収率が2倍になるそうです。
【普通のトマトはミニトマト】
実は、ミニトマトの方が原種に近く、トマトの方が後で改良して作られたもの。「本来はトマトとデカトマトのはずだが、なぜかデカトマトの方が元祖の名前を名乗ってる」とか「ミニトマトの方が美味しいのになぜデカイトマトを作ったのか?」とか話が脱線していました。
冷凍のささがきごぼうは食物繊維がたくさん摂れる!?
菊池真由子先生が「冷凍のささがきごぼう」をオススメ。
冷凍のささがきごぼうは、食物繊維がたくさん摂れます。
そして、「根菜は冷凍するとβカロテンが増える」と話すのは、腸活の桐村里紗先生。
食物繊維は、煮ても、焼いても、油で揚げても量が減らないので、是非たくさん摂って欲しい。
ここで、ゲストの菊地亜美さんが「冷凍の焼きナス」を絶賛!「お味噌汁に入れると、すごく手の込んだお味噌汁になる」「冷凍食品と言わなければ誰にも分からない」(しかも、アクを抜いたり、焼いたり、面倒な作業をしなくてもいい上に、自分で焼きナスを作るよりも美味しい)
冷凍のブルーベリーは認知機能に効果がある!?
「他にも冷凍ブルーベリーがオススメ」と菊池真由子先生。
- アントシアニンは抗酸化作用が強い。
- 冷凍することによって細胞壁が壊れ、アントシアニンを吸収しやすくなる
脳は活性酸素に弱い(活性酸素が増えてくると、認知機能が落ちてくる)ので、アントシアニンを摂ることによって、脳の神経作用を守ってくれる⇒冷凍のブルーベリーがオススメ!
ブルーベリーは3時間ごとに摂ると良い!?
梶本修身先生曰く、アントシアニンは3時間で抜けていくので、できれば3時間ごとに摂るのが良いそうです。
そして、ジュースとかを飲む方が効率が良いとのこと。
(アントシアニンだけでなく、ポリフェノール系は全般的に長くもたない)
疲労を回復するとか、認知機能を改善するとかは3~4時間の話。
コーヒーも抗酸化作用があるけれど、3~4時間しかもたないので、1日3~4杯というのはこういう事情のお話。
さんまさん「認知症になって世界一素晴らしいボケを」

