水道水PFAS汚染が気になる…妊娠・出産・子育て世代のための安全対策|ミネラルウォーターや浄水器で有害物質から家族を守る!

食の安全
この記事は約49分で読めます。

近年、水道水中のPFAS(有機フッ素化合物)汚染が注目を集めており、特に妊娠・出産・子育て世代の不安が高まっています。

PFASは人体への蓄積性があり、健康への影響が懸念されることから、安全な水を確保することは家族の健康を守る上で非常に重要です。

この記事では、PFASの有害性や水道水汚染の現状を分かりやすく解説し、妊娠・出産・子育て世代が特にPFASを気にすべき理由を説明します。

そして、具体的な対策として、ミネラルウォーターの選び方(PFAS除去を確認済みの銘柄)、浄水器の種類や維持管理方法、その他ご家庭で取り組める対策を詳しくご紹介します。この記事を読むことで、PFAS汚染から家族を守るための具体的な方法を理解し、安心して水分補給できる生活を送るための第一歩を踏み出せますよ。

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PFASとは?有害性と健康リスクの問題

国は「PFOS、PFOA は、動物実験では、肝臓の機能や仔動物の体重減少等に影響を及ぼすことが指摘されています。また、人においてはコレステロール値の上昇、発がん、免疫系等との関連が報告されています。しかし、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについては十分な知見はありません」「そのため、現在も国際的に様々な知見に基づく基準値等の検討が進められています1」という姿勢ではありますが、このページでは「PFASによる健康被害リスクがある」ことを前提に書き進めていきます。ご了承ください。

PFASとは

PFAS(ピーファス)は、「Per- and Polyfluoroalkyl Substances」の略称で、有機フッ素化合物群の総称です。

有機フッ素化合物の代表的なものとしては、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)があります。

PFASは自然界に存在しない物質で、人間が作り出したものです。少なくとも4700種類以上存在していて、多ければ1万種類以上もの化学物質がPFASに分類され、毒性や健康リスクが報告されているものもあります。

歴史を振り返ってみると、とくに、PFASのうちフッ素系界面活性剤は、フライパンなどの調理用器のコーティング、界面活性剤、撥水撥油剤、金属メッキ処理剤、繊維製品の防水加工など、幅広い用途に用いられてきました。PFASが使用され始めた頃は「人の健康への悪影響は無い」と考えられていました。

日本国内では、2023年から環境省と厚生労働省の専門家会議において、PFASの規制や対策について審議が進んでいます。

PFASの性質と人体への影響

PFASの性質

PFASは非常に安定した構造を持つため、水や油をはじき、熱に強く、自然界でほぼ分解されません。人体や環境中に長く残ることから「forever chemicals (フォーエバー・ケミカル)」とも呼ばれています。日本語に訳すと「永久化学物質」、つまり「永遠の化学物質」です。

人体への影響について

PFASは長期間にわたって環境中に残留するため、食物連鎖を通じて生物の体内に蓄積されることが懸念されています。

もちろん全てのPFASに毒性があると認定されたわけではないですが、人体に様々な悪影響を及ぼす可能性が指摘されているものが存在します。PFOS、PFOAの2種類については国際条約で製造・輸入が禁止2されています。

(※PFOS、PFOA以外のPFASについては、個別の化合物ごとにリスク評価を行うための科学的知見は現時点では不十分です⇒「未判明」なだけであって「安全」が確立されたわけではありません)

PFASによる人体への影響には、免疫機能の低下、コレステロール値の上昇、肝臓への影響、腎臓がん、精巣がん、甲状腺疾患などのリスク増加などが挙げられます。また、胎児や乳幼児への影響も懸念されており、低出生体重や発達への影響などが報告されています。

令和6年8月時点案での環境省PFASに対する総合戦略検討専門家会議「PFOS、PFOA関するQ&A集」には「国内において、PFOS、PFOA の摂取が主たる要因と見られる個人の健康被害が発生したという事例は確認されておりません」という一文がありますが、動物実験や海外での事例により、有機フッ素化合物を継続的に多量摂取した場合の健康影響の可能性が報告されているため、このページでは「PFASによる健康被害リスクがある」ことを前提に書き進めていきます。ご了承ください。

子どもたちへの影響について

子どもたちは、体重あたりの摂取量が多くなる傾向があるため、PFASの影響を受けやすいと考えられています。免疫系の発達への影響、学習能力への影響、行動への影響などが懸念されています。また、思春期の子供では、性ホルモンのバランスに影響を与える可能性も指摘されています。

妊娠中の母親の血中PFAS濃度が高かった場合、7歳時のIQがわずかに低下する3という南デンマーク大学の研究があります。この研究は、967人の妊婦とその子供を対象に、胎児期~乳幼児期におけるPFASへの曝露が脳の発達に与える影響を調査し、2023年に発表されたものです。

妊娠・出産への影響について

PFASは胎盤を通過して胎児に移行することが知られています。

妊娠中のPFAS曝露は、胎児の発育への影響、早産、低出生体重、妊娠高血圧症候群などのリスクに懸念があります。また、母乳からもPFASが検出されるため、授乳中の乳児への曝露も懸念されています。

日本独自のリスク評価を断念し、2016年のアメリカの検証結果(動物試験)をもとに評価を行った政府機関ではありますが、生殖・発生の動物試験で得られた「出生児への影響」だけは、「証拠の確かさが強い」と判断せざるを得なかったようです。PFOSとPFOAについて耐容一日摂取量(TDI)を決定する際の指標値にした旨が食品安全委員会の「PFASのリスク評価、その意味は? 姫野誠一郎座長インタビュー」で書かれていました。

PFAS汚染の現状

水道水のPFAS汚染の実態

PFASは、工場排水や廃棄物処理場からの排出などを通じて環境中に放出され、土壌や地下水を汚染する可能性があります。汚染された地下水が水道水源となることで、水道水にもPFASが含まれる場合があります。

地下水の汚染状況

PFASによる地下水汚染は、世界各地で報告されています。

特に、PFASを使用する工場や軍事基地周辺の地下水で高濃度のPFASが検出される事例が多く見られます。(工場の敷地内だけでなく、敷地の外でも高濃度で検出されていることが問題です!) また、水脈や土壌だけでなく、その土地で育った野菜などからも相次いで検出されている状況です。

日本でもPFASによる地下水汚染が確認されています。

環境省がこれまでに発表している調査結果をNHKが独自にまとめたところ、国の暫定指針値、1リットルあたり50ナノグラム(PFOS・PFOAの合計)を超える値が検出された地点は全国で139にのぼりました。139地点のうち、最も高い値が確認されているのが大阪府です。

引用元:NHK「追跡 “PFAS汚染” 高濃度地域 住民に不安広がる」

検出地域報道された年概要
大阪府
摂津市
2007年製造業の工場が多い地域で水路や井戸などで高い値のPFASが相次いで検出。
沖縄県
嘉手納基地周辺
2016年在日アメリカ軍専用施設周辺の河川や湧き水などで高い濃度のPFASが検出。
一時は水道水からも高濃度のPFASが検出。
東京都2020年水道水で、100ng/L(PFOS・PFOAの合計値)の濃度が6年にわたり続く。
PFASの濃度が高い井戸からの取水を停止⇒現在では、都が管轄する水道水は全域で目標値をクリア。

多摩地区では、住民が集まり「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」を結成し、2022年12月、600人の希望者を対象に血液検査を始めました。PFASがどの程度人体に入り込んでいるのか、京都大学で血中濃度を分析してもらうことにしたのです。

2023年5月に発表された551人の中間結果によると、4つの物質(PFOS、PFOA、PFHxS、PFNA)の血中濃度の合計は、平均で24.2ng/mL。5割の人がアメリカの指針値を超えていました。

引用元:NHK「追跡 “PFAS汚染” 高濃度地域 住民に不安広がる」

私も人生の半分は東京都内で過ごしてきたし持病もあるので「あのときの不調ってまさかPFASが原因!?」と疑ってしまいます。PFASのリスクがクローズアップされてからは、対策が施され、水道水中のPFAS濃度が下がってきているものの、「永久化学物質」という点でとても心配です。新たな摂取は抑えられても、既に体内に蓄積している分をどうしたらいいのか解決策はないですもんね・・・

NEW!(2024/11/25追記)全国初!公費によるPFASを対象にした血液検査が岡山県吉備中央町で始まりました。↓

取水源の上流に置かれていた使用済み活性炭が「発生源と考えるのが妥当」と吉備中央町の有識者委員会が結論付けています。報道ステーションで紹介されていた、移住してきた後に3度の流産を経験した女性の「第一子のときの妊娠とは何か違った」との言葉が印象的でした。

PFASは、汚染地域だけにとどまる問題ではありません。水に溶けやすいため、やがて海へと広がり、魚介類から検出されることもあるようです。また、ガス状になり気流に乗って遠くまで広がる性質もあるため、ヨーロッパではPFAS全体を規制する流れになっているそうです。

ミネラルウォーターからPFASが検出された事件

「ミネラルウォーターは水道水よりも安全」というイメージをぶち壊した事件

3ヶ月ほど前、神戸市内の企業が製造したミネラルウォーターからPFASが検出されたとのニュースが流れ、騒動になりました。この報道をきっかけに「PFAS=健康被害に懸念がある」と知った人も多いのでは?これも地下水の汚染による事案です。

このミネラルウォーターでは水道法の暫定目標値の6倍以上に相当する濃度が検出されました。ミネラルウォーターの原水の地下水を検査したところ、最大で1リットルあたり310ナノグラムのPFASが検出、商品のペットボトルからは100ナノグラム程度のPFASが出た4そうです。市の要請を受けて企業側が活性炭フィルター設置などの対応をし、今では目標値以下に収まったとの報道のされ方でした。

ミネラルウォーターの製造業者は、事業所内にある井戸から汲み上げた地下水を商品化していましたが、PFASについての知識がなく、測定もしていなかったということが分かっています。

あくまでも「目標値」であり、法律上の違反ではないせいか、市は企業名や商品名を公表することはありませんでした。

メーカー各社にはミネラルウォーターのPFAS含有量の公表義務がないため、ミネラルウォーターにどれだけPFASが含まれているかは分かりません。PFAS除去を謳っている商品を選ぶのが無難といえそうです。

日本の水道水の安全性

日本では、水道水質基準が設定されており、水質検査が行われています。しかし、PFASについては、現時点では水道水質基準が設定されていません。(※目標値としては存在します)

令和2年4月1日から、国の水質管理目標設定項目にて暫定目標値として「PFOSとPFOAの合算で50ng/L以下」が設定されました。また、有機フッ素化合物のPFHxSについては、国により令和3年4月1日に要検討項目5として位置づけられましたが、目標値は設定されていません。

暫定目標値

環境省「現行の分類及び目標値を設定した際の検討内容」によると、暫定目標値が50ng/Lの根拠は、体重50kgの人が、1日当たり2Lの水を一生涯にわたり摂取しても健康に対する有害な影響が現れないと想定した場合の数値を算出したものです。

暫定目標値[ng/L]
=TDI[ng/kg/day]×体重[kg]×水道水の割当率[-]/一日当たり摂取量[L/day]
=20×50×0.1/2
=50[ng/L]

TDIというのは、耐容一日摂取量で、米国の RfD「0.00002mg/kg/day」を基準にして20ng/kg/dayとしています。また、この目標値は、摂取量全体に占める水道水からの寄与を示す割当率は10%として計算したものです。体重50kgの人が1日あたり2Lの水道水を一生涯飲用するという条件において計算した結果、「水1リットルあたり50ナノグラム」となったわけですね。

ちなみに、アメリカではPFOS・PFOAについて、それぞれ「水1リットルあたり4ナノグラム」の基準が2024年4月に決定しています。日本に比べて海外の方が厳しい基準が設けられている印象です。

念のために補足しておくと、水質基準項目にある「フッ素及びその化合物」は、フッ素とナトリウムなどの無機物が結合した物質のことです。有機フッ素化合物(PFAS)=フッ素と炭素(有機物)が結合したものとは異なるものです。

妊娠・出産・子育て世代がPFASを気にすべき理由

PFASは、残留性が高く、環境中に長期間残留するため、食物連鎖を通じて人体に取り込まれる可能性があります。特に、妊娠・出産・子育て世代は、PFASの影響を受けやすいとされています。

その理由は、胎児や乳幼児は、免疫系や代謝機能が未発達であり、PFASの影響を受けやすいからです。また、母乳を通じてPFASが乳児に移行することも懸念されています。

妊娠中や授乳中の母親がPFASに曝露すると、胎児や乳児の発達に悪影響を与える可能性があるため、特に注意が必要です。

胎児・乳幼児への影響

PFASは胎盤を通過し、胎児に移行することが確認されています。

胎児期にPFASに曝露すると、低出生体重、免疫機能の低下、生殖器の発達への影響などが懸念されています。

また、乳幼児期にPFASに曝露すると、免疫系の発達への影響、感染症にかかりやすくなる、喘息などのアレルギー疾患のリスク増加などが懸念されています。

母乳は赤ちゃんにとって重要な栄養源ですが、PFASが母乳中に含まれていることが報告されており、母乳を通じて乳児にPFASが移行する可能性があります。

成長発達への影響

PFASは、子どもの成長発達にも影響を与える可能性があります。

例えば、PFASへの曝露は、神経発達への影響、学習能力の低下、行動問題のリスク増加などと関連付けられています。また、思春期の女子における月経周期への影響も報告されています。さらに、一部の研究では、PFAS曝露と子供の肥満との関連性も示唆されています。

【再掲】妊娠中の母親の血中PFAS濃度が高かった場合、7歳時のIQがわずかに低下する3という南デンマーク大学の研究があります。この研究は、967人の妊婦とその子供を対象に、胎児期~乳幼児期におけるPFASへの曝露が脳の発達に与える影響を調査し、2023年に発表されたものです。

免疫系への影響

PFASは免疫系にも影響を及ぼすことが懸念されています。

PFASへの曝露は、免疫機能の低下、感染症にかかりやすくなる、ワクチン接種への反応の低下などを引き起こす可能性があるとの指摘があります。

特に、発達途上の免疫系を持つ子どもたちは、PFASの影響を受けやすいと考えられており、また、免疫力の低下は、様々な病気のリスクを高める可能性があるため、PFASへの曝露を避けることが重要です。

影響を受ける可能性のある時期懸念される影響
胎児期低出生体重、免疫機能の低下、生殖器の発達への影響
乳幼児期免疫系の発達への影響、感染症にかかりやすくなる、アレルギー疾患のリスク増加
小児期・思春期神経発達への影響、学習能力の低下、行動問題、月経周期への影響、肥満

これらの影響は、曝露量や曝露期間、個々の感受性などによって異なる可能性があります。

しかし、将来世代への影響を最小限に抑えるためには、妊娠・出産・子育て世代はPFASへの曝露をできるだけ避けるように注意することが重要です。

水道水に含まれるPFASへの対策

PFASは、その性質上、一般的な浄水方法では完全に除去することが難しい場合があります。

しかし、適切な対策を講じることで、水道水中のPFAS濃度を低減し、安全な水を確保することができます。ここでは、家庭でできるPFAS対策として、ミネラルウォーターの選び方、浄水器の選び方、その他家庭でできる対策について解説します。

どうやったら水道水からPFASを除去できるの?

煮沸では×

東京都の多摩地域の住民を対象とした調査「多摩地域住民の血漿中 PFAS 濃度調査の結果の統計学的解析結果について」では、浄水器を使用している人(=水道水や井戸水をそのまま使用していない人)の方が、わずかにPFAS濃度が低かったことが分かっています。

京都大学の原田浩二准教授によると、

  • 煮沸消毒してもPFASは除去されない7
  • 活性炭を使っている浄水器はPFASを7~8割以上除去する

煮沸消毒してもPFASは除去されないどころか、煮詰めることで PFASの濃度が高まりそうで怖いです。浄水器やウォーターサーバーって大事だなぁ・・・とつくづく思います。

浄水器

浄水器は、水道水に含まれるPFASをはじめとする様々な不純物を除去する効果的な手段です。浄水器の種類や性能は様々なので、目的に合った適切な浄水器を選び、適切に維持管理することが重要です。

PFAS除去に効果的な浄水器の種類

浄水器の種類としては、逆浸透膜(RO膜)方式、活性炭方式、ナノろ過方式などが挙げられます。

RO膜方式は、非常に細かい孔を持つ膜で水をろ過するため、PFASを含む多くの不純物を除去できます。ナノろ過方式は、ナノサイズの孔を持つフィルターでろ過するため、微小な物質も除去できます。活性炭方式は、活性炭の吸着作用を利用して除去を行います。

浄水器の種類PFAS除去効果メリットデメリット
逆浸透膜(RO膜)方式非常に高い多くの不純物を除去できる8排水量が多い
費用が高い
ナノろ過方式高い微小な物質も除去できる目詰まりしやすい
費用が高い
イオン交換方式高い安定した不純物除去が可能樹脂が汚れるとパフォーマンスが低下する
定期的なメンテナンスが必要
吸着方式
(活性炭など)
中程度比較的安価除去できる物質の種類が限られる
交換頻度が高い
高圧膜処理による除去方式は、高圧膜の中の膜孔の大きさによって「逆浸透」と「ナノろ過」という2つの方法に分けられます。

厚生労働省の見解によると、PFASを除去する方法として最も有効とされているのが、逆浸透膜(RO膜)を利用した水処理技術です。従来の浄水方法(凝集沈殿ろ過・オゾン処理・消毒処理など)では、PFASの除去は期待できない9ようです。

家庭用でも、逆浸透膜を採用した小型の家庭用RO浄水器がありますよ♪

浄水器を選ぶ際には、除去できる物質の種類や除去率、費用、メンテナンスのしやすさなどを考慮して選ぶようにしましょう。

浄水器の維持管理

浄水器は、定期的なカートリッジ交換やフィルター清掃などのメンテナンスが必要です。

適切なメンテナンスを行わないと、浄水性能が低下したり、雑菌が繁殖する可能性があります。各メーカーの指示に従って、適切なメンテナンスを行いましょう。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターを選ぶ際には、硬度や成分などを確認すると同時に、PFAS除去が施されているかをチェックすることが重要です。特に、妊娠中、授乳中、乳幼児がいる家庭では、より慎重に選ぶ必要があります。

PFAS除去が確認されているミネラルウォーター

ミネラルウォーターのメーカー各社にはPFAS含有量の公表義務がないため、ミネラルウォーターにどれだけPFASが含まれているかは分かりません。

PFAS除去を謳っている商品を選ぶのが無難ですが、残念ながら、現時点では日本のミネラルウォーターメーカーでPFAS除去を明確に謳っているところは少ないため、より確実な情報を得るためには、各メーカーへの問い合わせが必要です。また、定期的な水質検査結果の公開を確認することも有効です。

硬度や成分にも注目

ミネラルウォーターは、硬度や成分によって味が異なります。また、含まれるミネラル成分もそれぞれ異なるため、用途や好みに合わせて選ぶことが大切です。

妊娠中や授乳中の方は、ナトリウム含有量の少ないものを選ぶと良いでしょう。また、赤ちゃんのミルク作りには、硬度の低い軟水が適しています。

その他ご家庭で取り組める対策

上記以外にも、ご家庭でできるPFAS対策として、以下の方法が挙げられます。

  • PFAS汚染が懸念される地域の水道水は、飲用や調理に使用せず、ミネラルウォーターを利用する。
  • 水道水を沸騰させてもPFASは除去できないため、過度の煮沸は避け、必要な量だけ沸かす。
  • PFASは調理器具からも溶出する可能性があるため、フッ素樹脂加工のフライパンや鍋の使用を控える。

ミネラルウォーターを活用した安全な水分補給

妊娠中、授乳中、そして子育て中は、お母さんと赤ちゃんの健康のために安全な水分補給が欠かせません。水道水のPFAS汚染が気になる場合は、PFAS除去済みのミネラルウォーターが有効な選択肢となります。ここでは、ミネラルウォーターの活用方法と注意点を時期別に解説します。

妊娠中の水分補給

妊娠中は、羊水や血液量が増加するため、いつも以上に水分が必要になります。水分不足は脱水症状や便秘につながるだけでなく、赤ちゃんの発育に悪影響を与える可能性も指摘されています。

脱水症状になると、まず血液の量が減り、血圧が低下して、体に必要な栄養が行き渡りづらくなります。 つまりママが脱水症状になると、お腹の中にいる赤ちゃんに十分な血液が供給できなくなり、栄養が届きません。

ミネラルウォーターは、手軽に水分を補給できるだけでなく、必要なミネラルも摂取できるため、妊娠中の水分補給に最適です。

特に、つわりがひどい時期は、口にするものが限られるため、水分とミネラルを補給できるミネラルウォーターを重宝します。また、カフェインを含む飲み物は妊娠中の水分補給に適していないため、ミネラルウォーターを飲むようになる方も多いと思います。

授乳中の水分補給

授乳中は、母乳を作るために多くの水分が必要となります。母乳の大部分は水分で構成されているため、水分不足は母乳の分泌量に影響する可能性があります。ミネラルウォーターは、授乳中の水分補給にも適しています。

授乳中は、赤ちゃんへの影響も考慮して、添加物やカフェインを含まないミネラルウォーターを選ぶことが大切です。また、常温または温めたミネラルウォーターを飲むことで、体を冷やさずに水分補給ができます。

子供への安全な水分補給

子供は大人に比べて体温調節機能が未発達なため、脱水症状になりやすい傾向があります。特に、活発に動き回る子供は、こまめな水分補給が重要です。ミネラルウォーターは、子供にも安全な水分補給方法です。

子供にミネラルウォーターを与える際は、硬度が低く、飲みやすいものを選びましょう。また、持ち運びに便利なペットボトル入りのミネラルウォーターもおすすめです。ただし、飲み残しは雑菌が繁殖する可能性があるため、早めに飲み切るようにしましょう。

種類特徴選び方のポイント
軟水口当たりが柔らかく、飲みやすい。赤ちゃんのミルク作りや、小さな子供に適しています。
硬水ミネラルが豊富。運動後の水分補給に適しています。
ナチュラルミネラルウォーター特定の地域から採水された地下水。産地や水質によって味が異なります。
ミネラルウォーターには、様々な種類があります。子供に与える場合は、硬度や成分に注意して選びましょう。

ミネラルウォーターは、妊娠中、授乳中、そして子育て中の水分補給に最適な選択肢です。それぞれの時期に適したミネラルウォーターを選び、安全な水分補給を心がけましょう。

浄水器を使った安心安全な生活

浄水器は、水道水に含まれるPFASをはじめとする様々な不純物を除去し、安心安全な水を家庭で手軽に得られる効果的な手段です。特に、妊娠中・授乳中の方や小さなお子様がいるご家庭では、より安全な水を摂取するために浄水器の導入を検討する価値があります。

ここでは、浄水器の設置方法からメンテナンス、費用対効果まで、浄水器を使った安心安全な生活を送るためのポイントを詳しく解説します。

浄水器の設置と使用方法

浄水器の設置方法は製品によって異なりますが、大きく分けてポット型、蛇口直結型、据置型、アンダーシンク型があります。

タイプメリットデメリット
ポット型機器の取り付けが不要
初期費用が安い
本体ごと冷蔵庫で冷やせる
持ち運びができる
一度にろ過できる量が限られている
ろ過に時間がかかる
頻繁にカートリッジ交換が必要
蛇口直結型取り付けが簡単(アダプターを蛇口に取り付けるだけ)
比較的安価
浄水能力が低い傾向
蛇口の形状によっては取り付けられない
据置型浄水能力が高い
複数のカートリッジを使用することで様々な不純物に対応できる
設置場所が必要・電源が必要
(本体を専用の台に設置し、ホースで水道水と接続)
アンダーシンク型見た目がスッキリ設置時に専門業者への依頼が必要な場合がある

使用方法は製品によって異なりますが、一般的にはカートリッジの交換時期が来たら新しいカートリッジに交換する必要があります。交換時期は使用頻度や水質によって異なりますので、取扱説明書をよく読んで正しく使用しましょう。

ポット型浄水器(PFAS除去対応)

蛇口直結型浄水器(PFAS除去対応)

据置型浄水器(PFAS除去対応)

浄水器のメンテナンス

浄水器の効果を維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

主に必要となるメンテナンスはカートリッジの交換です。カートリッジの交換時期は製品によって異なりますが、一般的には3ヶ月から1年程度です。交換時期を過ぎると浄水能力が低下するだけでなく、雑菌が繁殖する可能性もありますので、必ず定期的に交換しましょう。

浄水器の種類主なメンテナンス交換/清掃頻度
蛇口直結型カートリッジ交換1~3ヶ月程度
据置型カートリッジ交換3ヶ月~1年程度
アンダーシンク型カートリッジ交換、本体清掃6ヶ月~1年程度

費用対効果

浄水器の導入には初期費用とランニングコストがかかります。

初期費用は製品によって異なりますが、数千円から数万円程度です。ランニングコストはカートリッジの交換費用が主なもので、年間数千円から数万円程度かかります。しかしながら、ミネラルウォーターを定期的に購入する場合と比較すると、浄水器の方が費用対効果が高い(=コスパが良い)場合が多いです。また、プラスチックゴミの削減にも貢献できます。

浄水器を選ぶ際には、初期費用だけでなく、ランニングコストやメンテナンスの手間なども考慮して、ご家庭の状況に合った製品を選びましょう。

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わたしのイチオシは浄水型ウォーターサーバーです。

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なんと、水道水に含まれる23項目(PFAS対応)を除去
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参考にしたコンテンツ

まとめ

PFAS除去対応で安全性の高い品を選ぼう!

この記事では、水道水におけるPFAS汚染の実態と、特に健康への影響を受けやすい妊娠・出産・子育て世代における安全対策について解説しました。

PFASは人体への蓄積性があり、免疫機能の低下や発達への影響などが懸念されています。特に胎児や乳幼児は影響を受けやすい可能性があるため、子育て世代にとっては安全な水の確保が重要です。

水道水に含まれるPFASへの対策としては、ミネラルウォーターの活用や浄水器やウォーターサーバーの設置が有効です。

ミネラルウォーターを選ぶ際には、PFAS除去が確認されている製品を選び、硬度や成分にも注目しましょう。PFAS除去に有効なRO膜浄水を採用したお水を選ぶと安心です。

浄水器を選ぶ際には、PFAS除去に効果的な活性炭フィルターやRO膜を搭載したタイプを選び、定期的なカートリッジ交換などの適切な維持管理を行うことが大切です。

妊娠中や授乳中の水分補給は母子の健康維持に不可欠です。また、子供の成長発達にも安全な水は必要です。ミネラルウォーターや浄水器を活用し、家族みんなが安心して水分補給できる環境を整えましょう。費用はかかりますが、大切な家族の健康を守るためには、必要な投資ですよ。

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  1. 環境省 PFAS に対する総合戦略検討専門家会議「PFOS、PFOA関するQ&A集」2024年8月時点(案)より ↩︎
  2. PFOS・PFOAの製造・使用・輸出入については、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」で国際的に規制されています。また、各国で飲料水中のPFOS・PFOAについて目標値を設けています。 ↩︎
  3. Researchers find link between PFAS and children’s IQ ↩︎
  4. 朝日新聞デジタル「ミネラルウォーターからPFAS検出 水道水の暫定目標値超える濃度」 ↩︎
  5. 要検討項目とは、「毒性評価が定まらない」「浄水中の存在量が不明」などの理由から、水質基準項目および水質管理目標設定項目に分類できない項目です。 ↩︎
  6. Researchers find link between PFAS and children’s IQ ↩︎
  7. 日本の水道水は大丈夫?煮沸消毒しても除去されない化学物質「PFAS」が“やっかい”な3つの理由 ↩︎
  8. 厚生労働省:令和4年度第2回水質基準逐次改正検討会議事録にて、「8.4.2 高圧膜処理」について、「PFOSにつきましては99%以上、PFOAについては92~97%」と言及しています。 ↩︎
  9. 厚生労働省:令和4年度第2回水質基準逐次改正検討会議事録にて、「8.4.1 一般概要」について、「特に凝集沈殿ろ過、オゾン処理、消毒処理のような共通して使われている浄水プロセスにおきましては PFAS除去に効果的でなく、これらのプロセスでは0~5%程度の除去しかないという報告がございます」と言及しています。 ↩︎

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